Days in my life

カテゴリー: おでかけ (page 1 of 1)

11年前の梅田の空

外付けハードディスクを整理していたら、
2008年12月に梅田で撮った写真が出てきた。

阪急三番街で高速バスを降りて、
新阪急ホテルの前で撮った一枚。

まだこの頃は今の大阪駅もグランフロントも
最近出来たばかりのヨドバシ梅田タワーもなくて
ずいぶん空が広いなぁ。

これは当時持ち歩いてたリコーのGRで撮ったもの。
なんでもないようなことを、もっとちゃんと記録しておこう。

JAZZ茶房青猫

数年に一度しか訪れる機会はなかったり、
もしくは、たった一度しか行ったことがなかったりしても
「ここは紛れもなく、私のお気に入りの大切な店」
と言えるお店が、あちらこちらにいくつかあります。

「Jazz茶房青猫」

名古屋市内を東西に走る地下鉄東山線の終着駅にあるこの店も、そんなひとつ。
約10年ぶり、2度目の訪問です。

地下へと続く階段を降り、大きな鉄の扉を開けると、
マスターの美意識で作り上げられた
静謐だけど温かみのある空間に、豊かな音が響きわたります。

“Jazz茶房”と言えども、堅苦しい雰囲気はなく、
仕事帰り1人でふらっと訪れる会社員もいれば、
カップルや女子同士できている人もいて、客層もいい感じでバラバラ。

とにかく、ここの音響が素晴らしいのです。

ジャズや音響マニアじゃなくても1人でも心地よく過ごせるし、
連れと来たときは、程よいおしゃべりだってできます。
そうして肩肘張らず”良い音”を楽しめるだけではなく、
お料理もお酒もきちんと美味しいのがうれしい。

ボーッと音に耳を委ねたり、
ここに来るまでに買ってきた本を読んだりと、
のんびりと贅沢な時間を過ごすことができました。

奇しくも知人がこのお店の常連ということをふとしたことで知り、
マスターを通して近況も聞けたものよかったです。

とにかく、また来ることができてうれしかった 大切に感じているお店です。
次はいつ行くことができるだろう。

Jazz茶房青猫
〒465-0032 愛知県名古屋市名東区藤が丘49 アンフィニビルB1F
052-776-5624
OPEN 13:00~24:00/日曜日のみ 13:00~19:00
CLOSE 木曜日

天空の城「苗木城」

中津川の町並みを散策した後は、木曽川の川向こうにある苗木城へ。
苗木城は天然の巨岩を利用して石垣が構築された山城で、
その姿から「岐阜のマチュピチュ」「天空の城」とも呼ばれているそう。

実は、
中津川の中心地からスマホのナビで案内された道がとんでもなく細くうねった山道で、
ハンドル操作をひとつ間違えたらそのまま崖に落ちてしまいそうな恐怖心と戦いながらの
スリリングなドライブでした。

後からもらったガイドマップを見てみると、
どうやらそこは徒歩で登る登山道として紹介されている道。
車で行く場合は「苗木遠山史料館」をナビに登録すると良いそうです。
なんとなんと…。

「苗木遠山史料館」前に車を停めてしばらく歩くと、
巨岩とその上に積まれた石垣が見えてきます。


天守跡までの道のりは柵もないので、高所恐怖症の人にはこれまたスリリング。


息を切らしながら登る道中では、こんな素晴らしい風景も。


城を守り、天守を支えていた巨岩たち。
こんなところに城を築こうと思った、昔の人の発想にただただ感心します。


目指すはあの展望台の上まで!


展望台からは、さっきまでいた中津川の町並みが一望できます。
奥に見える高い山は恵那山。
それにしても見事な日本晴れ!
この風景を見ながら食べた栗きんとんは格別でした。
http://www.pecograph.com/note/?p=10635


帰路から見えた苗木城。
遠くから見てもカッコイイ城でした。

友、琉球より来たる。

テレビ局のクルーにインタビューを受けているのは
沖縄から徳島を訪ねてきてくれた友人。
両親よりも年の離れた彼女とは、
写真がきっかけで2年ちょっと前に知り合いました。


2015年の秋に沖縄を旅した時、
那覇の裏道にある言事堂という芸術書の古書店で
彼女の初めての個展が開催されていて、
そこで彼女の作品に初めて出会いました。
みずみずしい視点で切り取られた生き生きとしたスナップがとても印象的でした。

その後、縁あって彼女の写真の師匠のご自宅にお邪魔した時、
沖縄の家庭料理をたくさん作って彼女も一緒にもてなしてくれました。
そこで初めてさっきの言事堂での展示は彼女のものだと知り
腰を抜かすくらい驚いたのを覚えています。

驚いた理由は
ついさっき見た作品を撮った人が偶然その場にいるということ、
そして、あのみずみずしい視点で切り取られた写真が
70歳を超えている目の前の彼女が撮ったということ。
何も前知識なく作品を見ていたので
「20代の若い作家さんなんだろうな」と思っていたので…!!
それくらい大胆でユニークな視点で切り取られた魅力的な写真だったのです。

そんな写真を撮る彼女もまた魅力的で、
「こんな風に朗らかにチャーミングに歳を重ねたい」と思う、
憧れの女性になりました。

彼女の名前は宮城ヨシ子さん。
68歳から写真をはじめ、昨年78歳で初めての写真集を出版し、
写真界からも高い評価を得ています。
http://www.borderink.com/?p=19669
https://www.bookbang.jp/review/article/542834
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-597326.html


上の写真はヨシ子さんの写真の師匠の勇崎哲史さん。
2015年に木村伊兵衛賞を受賞した石川竜一さんを育てたり、「東川町国際写真フェスティバル」や「写真甲子園」などを企画立案し、北海道東川町を「写真のまち」として育てた立役者です。
勇崎さんやヨシ子さんは私が4年間制作に携わった「あおあお」をずっと愛読してくださっていて、それがご縁で2016年の秋には勇崎さんが主宰する写真教室のみなさんで徳島を訪れてくださいました。

その時に脇町のうだつの街並みで阿波藍の話を聞いたことがきっかけで
ヨシ子さんは徳島の藍染に強い関心を抱き、
先週末から開催されている「藍のけしき」をどうしても観てみたいと、
写真仲間の友人とその妹さんとわざわざ徳島に来てくださいました。

「藍のけしき」は参加型のアートプログラム。
日本各地はもとより、アメリカ、イギリス、イタリア、オーストラリア、 カナダ、チリ、ドイツ、フランス、ベトナムなど世界各国のさまざまな国から参加があったようで、私も白い布を藍で染め、5ヶ月間一緒にその布と過ごし参加させてもらいました。



全く同じ白い布が、
染め方や環境の違いや参加者との関わり方によって
ここまで違った表情になることにとても驚きました。

徳島に住んでいても、知ってるようで知らない阿波藍のこと。
好奇心旺盛なヨシ子さんやお友達は
この作品の作家さんや作品を観に来たお客さんともすぐに親しくなって
阿波藍や作品に関する質問を次々と投げかけている姿も、とてもうれしかったです。


その後、たらいうどんを食べに行ったり


藍染体験をしにいったり。

そんな風に徳島での旅の時間を共有しながら、
徳島の暮らしや文化のこと、
沖縄の暮らしや文化のことや基地のこと、
そして写真の話やそれぞれが大切にしていることなど、たくさんの話をしました。

大好きな写真を通して出会った人たちと、
自分が制作に携わった仕事でご縁が深まって、
そしてこうして心を通い合わせて語り合うことができたことは、
私にとって宝物のような出来事でした。

本当に楽しくてあっという間の濃密な1日。

今度は私が沖縄に彼女たちに会いに行きたいです。
そう遠くない将来に、必ず。
この再会で、距離的には遠い沖縄が、またグッと近くなったように思います。